前回、北派武術と南派武術に触れたので、今度は「長拳」「南拳」についてです。
まずは、「長拳」から。
写真:ベースボールマガジン社「長拳―入門とレベルアップ」より
長拳(ちょうけん・チャンチュェン・Chang quan)と読みます。
「長拳」とは、本来武術の徒手の項目の特徴をいう言葉だそうで、その特徴とは進退の歩法がはっきりしていて、素早く伸びやかな大きな動き、身体の操作が「長」の特徴が含まれる拳術のことを呼んでいるそうです。
んん?なんだか難しいですが、僕はただ単にのびのびした大きな動きのことだと受け止めています。
また、大会などで競技用に制定されたものを「長拳」という呼称で呼んでいます。
助走をつけての蹴り技や跳躍動作などの伸びやかで体全体を大きく使うダイナミックな動きが多く見られます。
初めて参加した全国大会で、強化指定選手による自選難度競技の表演を見た時は度肝を抜かされました。
競技としての「長拳」は、査拳、華拳、炮拳、灼拳、燕青拳、少林拳など、跳躍と蹴り技を多用する北派武術の要素を競技用にまとめたものです。
数多くある北派武術を一つにして、スポーツとしての武術太極拳の種目にしたのが長拳なんですね。
競技用の規定套路の他に、普及用に「カンフー体操」「入門長拳」「初級長拳」などがあります。
長拳の個人的なイメージとしては、子供から若い人向けの武術って感じがします。
でも、武術の基本だと思うので、現在40代後半になる自分も少しずつですが練習しています。
歳を取っても「長拳」の練習を続けられたらメッチャカッコいいと思いますね!